不妊治療妊活の経験談

最後と決めて授かった

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一声かけてあげられる身近な存在は本当に必要


30歳になると同時に、不妊治療を始めた女性がいます。


彼女はとても不規則かつ重労働な職種でした。

特に妊娠に関しては悩んでいない?と思っていたのですが、早くに結婚した自分よりも後に結婚した周囲に子供が生まれ始め、気になりだしたそうです。


ご主人は10歳近く年上の人で、将来的な事もあっての計画が始まりました。


初めは自分で計算し、タイミングを見て頑張っていましたが、病院へ通うことにしたと連絡がきました。


最初はタイミング療法、ということでしたが、多忙な2人には難しいものになりました。

基礎体温すらなかなかうまく測定できないほどの忙しさで、先生にも、叱られた・・・と凹んでいました。


ご主人はというと、何も言わず、聞かずで、言われたことには従うといった状態でした。


そんな状態が半年経った頃、人工授精に挑戦してみると話がありました。

私はただ、「頑張れ!」としか言いませんでした。というのも、実際、どのような心境なのか、深くは考えていなかったからです。


治療をステップアップするにあたり、決断しなければならない事が出来ました。

彼女が頑張っていた職業を辞めなくてはならなくなったのです。

このまま不規則な生活ではとても先には進めない、安定した体が必要だからと、融通のきく職場に転職することにしました。


でも、その胸中は計り知れないほどの葛藤があったと思います。

その仕事に着くまで、沢山の反対があったからなんです。


一番は実家のご両親の反対でした。

説得にも応じてもらえず、それでも、自分で生活費を稼ぎながら、学校を卒業。


希望の場所に勤務するも、その中でもやりたかった部署には行けず、それでも努力して、希望の部署へ異動をつかみました。

それを諦めなければならない、と。


ご主人は、その時も何も言わず、転職の話も聞くだけ、治療の話も聞くだけだったようです。


転職し、ステップアップした治療に、身体的な苦痛と金銭面での苦労は沢山あったのではないかと思います。


ですが、私には特に愚痴をこぼすことなく、治療の経緯は詳しく話してくれました。


と、言うのも、ステップアップにはご主人の協力が不可欠なのに、先生からの説明には質問も相槌もなく終わったようで、まるで自分一人で治療しているようだと悲しんでいたんです。


なので、話をよく聞いてくれる人に、と私に説明してくれていたのです。


実家の方は、就職のイザコザ以来、重要な相談は無理だと思っていたようで、聞いているだけで切なくなりました。


治療を開始して、何度か着床したものの、結果が付いてこず、落ち込む彼女に「なんでも吐き出しなさい。聞くことしかできなくてごめん」と伝えていました。


治療は、次のステップ、次のステップと段階が上がって行き、心身共に疲れ切っていた彼女は、いいました。


「本当に子供がほしいのか、分からなくなってきた。


パートナーの年齢を考えて、始めたようなものだし、肝心のパートナーは、治療して帰ってきても、「どうだった?どんな話だった?」の言葉は1度もない。

自分ばかり辛くて、我慢して、辛すぎる」と。


実際、結果が付いてこず、手術という悲しい出来事の時、説明をご主人が受けたときも何も言葉はなかったそうです。


だた、泣いていた・・・とは言っていました。


ですが、今までのことから、彼女にとってご主人の涙は、わざとらしい演技にしか見えなかったようです。


治療を開始して5年、「今回でもうやめようと思う」と言われました。


経緯を知る私としては、「そうか、わかった、頑張っておいで」と言いました。

今回の事で、ご主人との亀裂の修復は難しいだろうし、今後は離婚ということにもなるのだろうか・・・と勝手に思っていました。


ドラマのような奇跡は起こるんですね。


最後と決めて授かった彼女。


妊娠中は何度も出血を繰り返し、泣いて電話してくることが何度もあり、その度に、「不安と思うならすぐに病院へ行きなさい!」と言いました。


彼女からの「大丈夫だった」という連絡があるまで、とにかく私も不安でした。


そんな彼女を一番に支えてあげなければならないご主人は、相変わらず無関係な状態でした。


無事に出産し、とにかく大喜びで、ホッとしました。


これから、どうなるのかと思っていた、ご主人との関係、言葉は少なくても、子育ては積極的にしてくれるご主人になっていました。


今、思えば、なんと声かけていいのか分からなかっただけかもしれません。本音はいまだ不明ですが。


出産を機に、再び希望の職種へ復帰した彼女。

実家のご両親も、臨月に伝え、彼女の仕事のサポートとして活躍してくれています。


私は彼女を支えることができていたかは分かりません。

できていたとしても、全然足りない支えだったと思います。


結果は幸せなものになりましたが、一番つらい時、直接一声かけてあげられる身近な存在は本当に必要だと思いました。


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